給料・各種手当

検察事務官の各種手当について【特殊勤務手当を徹底解説】

こんにちは。元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。

今回は,検察事務官の各種手当の内,特殊勤務手当ついて紹介していきます。

特殊勤務手当の概要から,実際に検察事務官のどのような勤務が該当するかなどについて詳しく解説していきますので,検察事務官志望の方は是非見て参考にしてくださいね。

  • 本記事で説明する内容は令和3年4月時点のものとなります。
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特殊勤務手当の概要について

特殊勤務手当についてですが,給与法で以下のように定めらています。

著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務その他の著しく特殊な勤務で、給与上特別の考慮を必要とし、かつ、その特殊性を俸給で考慮することが適当でないと認められるものに従事する職員には、その勤務の特殊性に応じて特殊勤務手当を支給する

そして,特殊勤務手当の種類支給される職員の範囲支給額等については人事院規則によって定められています。

また,特殊勤務手当は作業内容に応じて種類分けされていて,下記のように27種類の特殊勤務手当があります。

特殊勤務手当の種類
  1. 高所作業手当
  2. 坑内作業手当
  3. 爆発物取扱等作業手当
  4. 水上等作業手当
  5. 航空手当
  6. 死刑執行手当
  7. 死体処理手当
  8. 防疫等作業手当
  9. 有害物取扱手当
  10. 放射線取扱手当
  11. 異常圧力内作業手当
  12. 狭あい箇所内等検査作業手当
  13. 道路上作業手当
  14. 災害応急作業等手当
  15. 山上等作業手当
  16. 移動通信等作業手当
  17. 航空管制手当
  18. 夜間特殊業務手当
  19. 夜間看護等手当
  20. 用地交渉等手当
  21. 鑑識作業手当
  22. 刑務作業監督等手当
  23. 護衛等手当
  24. 犯則取締等手当
  25. 極地観測等手当
  26. 国際緊急援助等手当
  27. 小笠原業務手当

これら27種類の特殊勤務手当の内,検察事務官の仕事で対象となるものは⑦死体処理手当と㉔犯則取締等手当の二つになります。

ちなみに,検察官は同じ仕事をしても特殊勤務手当の対象とはなりませんが,検察官にとっては特殊な勤務ではないってことなんですかね。

では,まずは,死体処理手当について見ていきたいと思います。

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死体処理手当について

検察事務官の仕事で死体処理手当が支給される仕事ですが,下記二つの仕事があります。

  1. 死体の収容等
  2. 検視

同じ死体処理手当でも,上記①か②かによって手当額も変わるので,それぞれ見ていきたいと思います。

死体の収容等

死体処理手当が支給される「死体の収容等」とは,検察事務官の仕事で言うと司法解剖立会になります

そして,司法解剖立会時における死体処理手当額は,1,000円となります。

司法解剖立会の具体的な仕事内容等については下記記事でご確認いただけます。

立会事務官の仕事について【司法解剖立会い編】こんにちは。元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。 来年度から検察事務官になる方や,これから検...

司法解剖立会の具体的仕事内容を見てもらうと,これで1,000円は安いなと思われるかと思いますが(私も思っていました),貰えるだけありがたいと無理やり納得してもらえればと思います。

検視

検視についてですが,検察官・司法警察員(検視官)以外に,実は検察事務官も行うことができます

そして,検視における死体処理手当額は,1,600円となっています。

注意点です,死体処理手当が支給される検視は「検視立会」ではないので,実際に検察事務官が検視を行った場合に限られますが,検察事務官が検視を行うことはまずありません

検視を行える権限があっても検視をできるスキルがありませんので,司法警察員(検視官)にやってもらうことになります。

ですので,人事院規則で規定はされていますが,検視による死体処理手当は関係ないと思ってもらって大丈夫です。

ちなみに,死体処理手当の仕事が,心身に著しい負担を与えると人事院が認める作業に該当する場合は,手当額が倍になると規定されていますが,どのような場合になるか聞いたことがありませんので,あまり該当しないのかなって思います。

では,次に,犯則取締等手当について見ていきたいと思います。

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反則取締等手当について

検察事務官の仕事で犯則取締等手当が支給される仕事ですが,下記四つの仕事があります。

  1. 逮捕状の執行
  2. 収容
  3. 捜索・差押え
  4. 同行状執行等

犯則取締等手当額は,上記四つのいずれも1日につき550円となっています。

では,上記四つの仕事についてそれぞれ見ていきたいと思います。

逮捕状の執行

逮捕状の執行とは,通常逮捕における逮捕状を示したときと,緊急逮捕又は逮捕状の緊急執行における逮捕理由を告げたときのことを言います。

検察事務官が逮捕状を執行する場面があるのかと言うと,実際にあります。

例えば,在宅事件(被疑者が身柄拘束されていない事件)は警察の捜査が終わった後に検察庁に送致されますので,その後,被疑者が出頭しない場合,逮捕するのは検察庁となります。

また,特別捜査部などが行う独自捜査でも,逮捕状の執行はありますね。

なお,逮捕状執行の場所が裁判所・検察庁・拘置所・警察署等の庁舎内で行う場合は,犯則取締等手当の対象外となっています。

ですので,できれば庁舎外で執行を行いたいですが,ほとんどの場合は検察庁に呼出して逮捕状を執行することになっていますね。

収容

収容とは,被告人等に収容状等を示したとき又は収容等の理由を告げたときのことを言います。

検察事務官で収容の仕事を行うのは,執行担当と徴収担当がメインで,徴収担当では,とん刑者(自由刑が確定して逃亡している者)の刑務所への収容業務があり,徴収担当では,罰金未納者の労役場留置の執行業務がありますね。

また,立会事務官でも,在宅被疑者を求令起訴(起訴と同時に被告勾留を求める手続)する場合は,勾留状の執行を行いますので,犯則取締等手当に該当する収容業務を行うことになります。

なお,収容に関しても,逮捕状の執行と同様に,収容手続きの場所が裁判所・検察庁・拘置所・警察署等の庁舎内で行う場合は,犯則取締等手当の対象外となってしまいますね。

ただ,逮捕状執行と異なり,とん刑者や罰金未納者の収容は,割と対称者の自宅で行わていますので,犯則取締等手当が支給される場合が多いですね。

捜索・差押え

捜索・差押えは,捜索差押許可状を示して被疑者宅等を捜索し,証拠品を差押えることを言いますが,これは特別捜査部などの独自捜査で行われます。

捜索・差押えには,捜索場所の範囲にもよりますが,応援を頼まれることがありますので,若手職員は借り出される機会が割とあるかと思います。

実際,私も刑事部での独自捜査事件で応援に入ったことがありますね。

なお,捜索・差押えの業務に従事した時間が4時間以上でないと犯則取締等手当が支給されませんが,捜索・差押えはただ証拠品を抑えるだけでなく,押収品目録なども作成しなければならないので,大抵は4時間以上かかりますね。

同行状執行等

同行状執行等は,同行状の執行の他,出頭命令に基づく対象者の護送鑑定入院命令の執行鑑定入院決定の執行があります。

立会事務官だと,医療観察法により,心神喪失等で重大な他害行為を行った者を,裁判所の審判(医療観察を行うかどうかの判断)のために,入院している病院から裁判所に同行する仕事などがあります。

私がいた検察庁では,担当の立会事務官の他,応援者3名の4人体制で押送していて,一人は若手職員に声がかかっていましたので,従事する機会は割とあるかなと思います。

おわりに

今回は,検察事務官の各種手当の内,特殊勤務手当について説明してきました。

検察事務官の仕事は特殊なので,手当額に期待していて残念に思った方もいるかもしれませんが,特殊勤務手当が支給される仕事を把握することで,検察事務官の仕事をイメージしてもらえればと思います

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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