各種手当

検察事務官の各種手当について【住居手当を徹底解説】

こんにちは。元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。

今回は,公務員受験生の皆さんが気になる検察事務官の各種手当の内,住居手当ついて紹介していきます。

住居手当は,実家に住んでいる人や持家を持っている人などを除き,多くの国家公務員が支給対象となる手当になりますので,支給金額の計算方法届出方法などについて解説していきます。

また,住居手当は,検察事務官以外の国家公務員すべてに当てはまる内容ですので,他官庁を志望している方も是非見てみてくださいね。

  • 本記事で説明する内容は令和3年4月時点のものとなります。
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住居手当の対象者

住居手当の対象者は給与法で定められていて,以下の二つのパターンとなります。

  1. 自ら居住するための住宅を借り受け、月額1万6千円を超える家賃を支払っている職員
  2. 単身赴任手当を支給される職員で、配偶者が居住するための住宅を借り受け、月額1万6千円を超える家賃を支払っている職員

この二つのパターンで住居手当の金額が異なりますので,それぞれ見ていきたいと思います。

自ら居住するための住宅を借り受ける場合

自ら居住するための住宅を借り受ける場合の支給金額について見ていきたいと思います。

支給金額については給与法で定められていますが,支給金額は下記の式で算定されます。

  • 家賃が月額27,000円以下の場合
    家賃月額-16,000円
  • 家賃が月額27,000円を超える場合
    (家賃月額-27,000円)÷2+11,000円
    ※上限28,000円

以上の式で住居手当の支給金額が決まりますので,家賃月額によって支給金額が異なってきます

住居手当の支給額の上限は28,000円となります。

では,具体的に家賃月額ごとの住居手当の支給手当額を見ていきたいと思います。

家賃月額 支給手当額
16000円以下 0円
17,000円 1,000円
18,000円 2,000円
19,000円 3,000円
20,000円 4,000円
21,000円 5,000円
22,000円 6,000円
23,000円 7,000円
24,000円 8,000円
25,000円 9,000円
26,000円 10,000円
27,000円 11,000円
28,000円 11,500円
29,000円 12,000円
30,000円 12,500円
31,000円 13,000円
32,000円 13,500円
33,000円 14,000円
34,000円 14,500円
35,000円 15,000円
36,000円 15,500円
37,000円 16,000円
38,000円 16,500円
39,000円 17,000円
40,000円 17,500円
41,000円 18,000円
42,000円 18,500円
43,000円 19,000円
44,000円 19,500円
45,000円 20,000円
46,000円 20,500円
47,000円 21,000円
48,000円 21,500円
49,000円 22,000円
50,000円 22,500円
51,000円 23,000円
52,000円 23,500円
53,000円 24,000円
54,000円 24,500円
55,000円 25,000円
56,000円 25,500円
57,000円 26,000円
58,000円 26,500円
59,000円 27,000円
60,000円 27,500円
61,000円 28,000円(上限)

この表を見ると,家賃月額が61,000円以上から住居手当の支給上限である28,000円がもらえることが分かります。

住宅を借りる際は,どれくら住宅手当がもらえるかについても考慮に入れた上で検討してみてください。

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配偶者が居住するための住宅を借り受ける場合

配偶者が居住するための住宅を借り受ける場合の住居手当の支給要件として,「単身赴任手当を支給される職員」が前提となります。
※単身赴任手当については別の記事で紹介予定。

では,支給金額について見ていきたいと思います。

支給金額については給与法で定められていますが,支給金額は下記の式で算定されます。

  • 家賃が月額27,000円以下の場合
    (家賃月額-16,000円)÷2
  • 家賃が月額27,000円を超える場合
    {(家賃月額-27,000円)÷2+11,000}÷2
    ※上限14,000円

以上の式は,自ら居住するための住宅を借り受ける場合の住居手当の算定式を2で割ったものになります。

ですので,住居手当の支給上限は,自ら居住するための住宅を借り受ける場合の半分である14,000円となります。

では,具体的に家賃月額ごとの住居手当の支給手当額を見ていきたいと思います。

家賃月額 支給手当額
16000円以下 0円
17,000円 500円
18,000円 1,000円
19,000円 1,500円
20,000円 2,000円
21,000円 2,500円
22,000円 3,000円
23,000円 3,500円
24,000円 4,000円
25,000円 4,500円
26,000円 5,000円
27,000円 5,500円
28,000円 5,700円
29,000円 6,000円
30,000円 6,200円
31,000円 6,500円
32,000円 6,700円
33,000円 7,000円
34,000円 7,200円
35,000円 7,500円
36,000円 7,700円
37,000円 8,000円
38,000円 8,200円
39,000円 8,500円
40,000円 8,700円
41,000円 9,000円
42,000円 9,200円
43,000円 9,500円
44,000円 9,700円
45,000円 10,000円
46,000円 10,200円
47,000円 10,500円
48,000円 10,700円
49,000円 11,000円
50,000円 11,200円
51,000円 11,500円
52,000円 11,700円
53,000円 12,000円
54,000円 12,200円
55,000円 12,500円
56,000円 12,700円
57,000円 13,000円
58,000円 13,200円
59,000円 13,500円
60,000円 13,700円
61,000円 14,000円(上限)

この表を見ると,家賃月額が61,000円以上から住居手当の支給上限である14,000円がもらえることが分かります。

家賃に含まれないもの

住居手当の支給額は家賃月額を基に算定されますが,どこまでが家賃に含まれるのかという問題があります。

家賃に含まれないものについては,運用により以下のとおり定められていますので,確認してみてください。

  • 権利金、敷金、礼金、保証金
  • 電気、ガス、水道等の料金
  • 共益費
  • 店舗付住宅の店舗部分に係る借料

これらの家賃に含まれないものの中で,「共益費」が一番見落としがちなので注意が必要です。

賃貸物件を借りる際は,共益費がいくらかを確認し,住居手当の算定基礎となる家賃額を正確に把握するように気を付けてください。

不動産屋によっては,共益費を家賃に含めて契約してくれる場合もあるので,共益費がめちゃくちゃ高い場合だと交渉してみるのもありかもしれないですね。

住居手当の届出について

住居手当をもらうためには届出をする必要があります。

届出先は所属する検察庁の総務課になり,提出書類として「住居届」という様式と,実際に住居手当の支給要件を具備していることを証明する書類を提出しなければなりません。

証明書類は以下のものの写しが必要となります。

  • 賃貸借契約書
  • 家賃の支払いが分かるもの
    ※初回家賃支払いの領収書など

これらの書類により,実際に賃貸借契約を結んでいるのか,家賃を実際に支払っているのか,家賃額はいくらかなどの要件を確認し,問題が無ければ毎月の給料と一緒に住居手当が支給されることになります。

また,引越した場合や家賃額が変わった場合などは,変更を届け出る必要があります。
変更の届出の際も,変更箇所が分かる根拠資料を提出しなければならないです。

事後確認について

1年に1回,住居手当の不正受給がないかどうか,事後確認があります

事後確認は,実際に家賃の支払いがなされているか,根拠資料を提出する方法によって行われます。

家賃の支払い方法として口座引き落としが大半だと思いますが,その場合だと,通帳の写しを提出する方法で事後確認を行います。

もし不正受給が発覚すると,不正受給していた金額全額の返還はもちろん,懲戒処分にもなってしまうので,絶対にやらないようにしてくださいね。

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おわりに

今回は,検察事務官の各種手当の内,住居手当について説明してきました。

この記事を読んで国家公務員・検察事務官についての理解を深めてもらえれば幸いです。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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