こんにちは。
元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。
本記事では、検察事務官の年収例(2級編)について地域手当の支給割合別に詳しく紹介していきます。
年収は内定者のみならず公務員受験生も気になるポイントだと思いますので、是非参考にしてもらえればと思います。
本記事の内容は令和7年4月1日時点のものとなります。
検察事務官の年収例の算定条件について
年収例の算定条件についてですが、以下の項目について条件付けを行っています。
昇給&昇格
職務の級が2級になってからの昇給は昇給幅に個人差が出てきますが、年収例の算定では基本の4号俸づつの昇給とします。
法務省と最高検察庁勤務の場合、最低でも6号俸昇給。
→4年勤務で8号俸以上の差が開く。
法務省や最高検勤務の詳細については下記記事を参考にしてください。

次に、3級への昇格ですが、在級期間表では最短で大卒8年目(高卒13年目)から昇格できますが、私の経験上、検察事務官で最短で昇格している人を見たことがありません。
ですので、3級への昇格は大卒10年目(高卒15年目)とし、2級の年収例は大卒9年目(高卒14年目)までとします。
職務の級 | ||||||||
2級 | 3級 | 4級 | 5級 | 6級 | 7級 | 8級 | 9級 | 10級 |
3 8 |
4 | 4 | 2 | 2 | 4 | 3 | 3 | 3 |
諸手当
検察事務官の諸手当については、個人によって受けられる手当が変わってきますので、職員全員が支給される地域手当と期末・勤勉手当のみを考慮します。
なお、地域手当の支給割合は以下表の通りとなります。
給地 (支給割合) |
都道府県 | 中核市 |
1級地 (20%) |
東京都特別区 | |
2級地 (16%) |
東京都 | 横浜市 大阪市 など |
3級地 (12%) |
神奈川県 大阪府 |
さいたま市 千葉市 名古屋市 など |
4級地 ( 8%) |
愛知県 京都府 |
仙台市 静岡市 神戸市 広島市 福岡市 など |
5級地 ( 4%) |
茨城県 栃木県 埼玉県 千葉県 静岡県 三重県 滋賀県 兵庫県 奈良県 広島県 福岡県 |
札幌市 岡山市 高松市 など |
https://moto-kensatsujimukan.com/rigional-allowance/
また、勤勉手当額は人事評価によって変わりますが、一般的な評価である良好(標準)で算定します。


役職【参考】
職務の級が1級の検察事務官は役職がありませんが、2級になると役職が付く場合がありますので、参考に見ていきたいと思います。
なお、検察事務官の役職の詳細については下記記事で確認いただけます。

主任
事務局部門には主任ポストがありますが、職務の級が2級か3級の職員が就くことになります。
ただ、主任になったからといって何か手当が付くというわけではありませんが、事務局部門の主任ポストは優秀な人しか就けないポストなので、自然と人事評価は良くなります。
主任捜査官・検務専門官
検察事務官の職名には主任捜査官と検務専門官というものがありますが、特にポストというわけではなく、30歳になると自動的になります。
なお、検務部門に所属していたら検務専門官、それ以外だと主任捜査官になります。
検察官事務取扱検察事務官
検察官事務取扱検察事務官(通称「検取(けんとり)」)は軽微な事件を一人で担当する職種になりますが、30歳以上から発令を受けることができるようになります。
検取になると仕事の特殊性から俸給の調整額が支給されますが、2級の場合の俸給の調整額は月額8,900円になります。
なお、俸給の調整額は俸給月額を算定基礎とする諸手当(超過勤務手当や期末・勤勉手当など)にも影響しますが、詳しくは下記記事で確認ください。

では実際に、職務の級2級の年収例から見ていきたいと思います。
検察事務官の年収例(2級)について
職務の級2級の年収例について、採用年度別に見ていきたいと思います。
なお、通常評価通り昇給・昇格した場合、高卒程度の俸給は大卒程度の勤務年数+5年で同じ俸給となります。
ちなみに、通常残業1時間当たりの超過勤務手当の単価も掲載していますが、超過勤務手当の詳細については下記記事を参考にしてください。

検察事務官の年収例(大卒4年目)
- 公(二)2級4号俸:
269,200円(4月~12月) - 公(二)2級8号俸:
275,200円(1月~ 3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,358,220円 1,460,140円 |
~12月:2,405円 ~ 3月:2,459円 |
15% | 5,179,612円 1,411,468円 |
~12月:2,325円 ~ 3月:2,376円 |
12% | 5,001,006円 1,362,798円 |
~12月:2,245円 ~ 3月:2,295円 |
8% | 4,822,398円 1,314,126円 |
~12月:2,164円 ~ 3月:2,213円 |
4% | 4,643,790円 1,265,454円 |
~12月:2,084円 ~ 3月:2,130円 |
0% | 4,465,184円 1,216,784円 |
~12月:2,004円 ~ 3月:2,049円 |
※大卒4年目と高卒9年目は同じ年収
検察事務官の年収例(大卒5年目)
- 公(二)2級 8号俸:
275,200円(4月~12月) - 公(二)2級12号俸:
280,500円(1月~ 3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,474,644円 1,492,684円 |
~12月:2,459円 ~ 3月:2,506円 |
15% | 5,292,156円 1,442,928円 |
~12月:2,376円 ~ 3月:2,423円 |
12% | 5,109,668円 1,393,172円 |
~12月:2,295円 ~ 3月:2,339円 |
8% | 4,927,180円 1,343,416円 |
~12月:2,213円 ~ 3月:2,255円 |
4% | 4,744,692円 1,293,660円 |
~12月:2,130円 ~ 3月:2,171円 |
0% | 4,562,204円 1,243,904円 |
~12月:2,049円 ~ 3月:2,088円 |
※大卒5年目と高卒10年目は同じ年収
検察事務官の年収例(大卒6年目)
- 公(二)2級12号俸:
280,500円(4月~12月) - 公(二)2級16号俸:
284,200円(1月~ 3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,573,952円 1,521,432円 |
~12月:2,506円 ~ 3月:2,539円 |
15% | 5,388,152円 1,470,716円 |
~12月:2,423円 ~ 3月:2,454円 |
12% | 5,202,354円 1,420,002円 |
~12月:2,339円 ~ 3月:2,370円 |
8% | 5,016,556円 1,369,288円 |
~12月:2,255円 ~ 3月:2,285円 |
4% | 4,830,758円 1,318,574円 |
~12月:2,171円 ~ 3月:2,200円 |
0% | 4,644,960円 1,267,860円 |
~12月:2,088円 ~ 3月:2,116円 |
※大卒6年目と高卒11年目は同じ年収
検察事務官の年収例(大卒7年目)
- 公(二)2級16号俸:
284,200円(4月~12月) - 公(二)2級20号俸:
287,300円(1月~3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,645,140円 1,541,500円 |
~12月:2,539円 ~ 3月:2,566円 |
15% | 5,456,968円 1,490,116円 |
~12月:2,454円 ~ 3月:2,481円 |
12% | 5,268,798円 1,438,734円 |
~12月:2,370円 ~ 3月:2,395円 |
8% | 5,080,626円 1,387,350円 |
~12月:2,285円 ~ 3月:2,310円 |
4% | 4,892,454円 1,335,966円 |
~12月:2,200円 ~ 3月:2,224円 |
0% | 4,704,284円 1,284,584円 |
~12月:2,116円 ~ 3月:2,139円 |
※大卒7年目と高卒12年目は同じ年収
検察事務官の年収例(大卒8年目)
- 公(二)2級20号俸:
287,300円(4月~12月) - 公(二)2級24号俸:
289,800円(1月~ 3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,704,434円 1,558,314円 |
~12月:2,566円 ~ 3月:2,589円 |
15% | 5,514,286円 1,506,370円 |
~12月:2,481円 ~ 3月:2,503円 |
12% | 5,324,138円 1,454,426円 |
~12月:2,395円 ~ 3月:2,416円 |
8% | 5,133,990円 1,402,482円 |
~12月:2,310円 ~ 3月:2,330円 |
4% | 4,943,842円 1,350,538円 |
~12月:2,224円 ~ 3月:2,244円 |
0% | 4,753,696円 1,298,596円 |
~12月:2,139円 ~ 3月:2,158円 |
※大卒8年目と高卒13年目は同じ年収
検察事務官の年収例(大卒9年目)
- 公(二)2級24号俸:
289,800円(4月~12月) - 公(二)2級28号俸:
292,500円(1月~ 3月)
地域 手当 |
年収 (内ボーナス) |
(参考) 超勤単価 |
20% | 5,754,714円 1,571,874円 |
~12月:2,589円 ~ 3月:2,613円 |
16% | 5,562,890円 1,519,478円 |
~12月:2,503円 ~ 3月:2,526円 |
12% | 5,371,066円 1,467,082円 |
~12月:2,416円 ~ 3月:2,439円 |
6% | 5,179,242円 1,414,686円 |
~12月:2,330円 ~ 3月:2,351円 |
3% | 4,987,418円 1,362,290円 |
~12月:2,244円 ~ 3月:2,265円 |
0% | 4,795,596円 1,309,896円 |
~12月:2,158円 ~ 3月:2,178円 |
※大卒9年目と高卒14年目は同じ年収
おわりに
今回は検察事務官の年収例(2級編)について紹介してきました。
年収は進路を選ぶうえで重要な要素の一つになりますので、是非参考にしてもらえればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。