検察事務官の給料等

出世したければ東京に!検察事務官の異動について【法務省と最高検察庁】

こんにちは。元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。

今回は,検察事務官の異動の内,勤務地が東京になる法務省最高検察庁への異動について紹介していきます。

多くの検察事務官は東京に行きたくないと思っていますが,東京に行く大きなメリットがありますので,出世に興味がある検察庁志望者の方や内定者の方は是非最後までお読みください。

  • 本記事で説明する内容は令和3年4月時点のものとなります。
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東京への異動について

まず,法務省や最高検がある東京への異動について,何年目から行けるのかや,期間がどれくらいなのかなど,概要について見ていきたいと思います。

何年目から異動可能か

法務省や最高検へ何年目から異動が可能かについてですが,私の知る限り,最短で3年目に異動していました。

異動のルートとしては,以下の二パターンがあります。

  • ①地検→②高検→③最高検or法務省
  • ①②地検→③最高検or法務省

この二つのパターンの内,高検を経てから最高検や法務省に異動するパターンの方がオーソドックスでしたね。

ただ,3年目で東京への異動は結構珍しいので大体5年目~7年目くらいが一般的かと思います。

ちなみに,異動者の多くは東京勤務の希望を出している人たちですが,中には全く希望を出していなくても東京異動を命じられるパターンもあるみたいです。

東京での勤務期間

東京での勤務期間についてですが,基本的には4年間になります。

期間が決まっていますので,家庭環境とかに支障がなければ一度東京で働いてみるのもいい経験になると思いますね。

ちなみに,結婚など家庭環境の変化によって4年未満で地検に戻ってきた人もいますので,そこらへんは柔軟に対応してもらえるので安心してもらって大丈夫です。

では,次に,法務省と最高検の仕事内容について見ていきたいと思います。

法務省と最高検の仕事内容について

法務省も最高検も同じく東京への異動となりますが,仕事内容は全く異なりますので,それぞれ見ていきたいと思います。

法務省の仕事内容

まず,法務省の仕事についてですが,法務省には以下の部局があります。

  • 大臣官房
  • 民事局
  • 刑事局
  • 矯正局
  • 保護局
  • 人権擁護局
  • 訟務局

この内,検察事務官が配属される部局は,大臣官房刑事局のいずれかになります。

では,それぞれどういった仕事をするのかについて見ていきたいと思います。

大臣官房

まず,大臣官房についてですが,以下の課や部で組織され,法務行政を円滑に運営するための各部局間の総合調整を担当しています。

  • 秘書課
  • 人事課
  • 会計課
  • 国際課
  • 施設課
  • 厚生管理課
  • 司法法制部

司法法制部以外の課は,地検にもある事務局部門のような仕事をするところで,司法法制部は,司法制度に関する法律案の作成や法テラスの支援などを行っています。

詳しい仕事内容は法務省ホームページで確認してもらえればと思います。

刑事局

次に,刑事局についてですが,以下の業務を担当しています。

  • 刑事法制に関する企画・立案に関すること
  • 検察に関すること
  • 犯罪人の引渡し及び国際捜査共助に関すること

このように,刑事局では,刑法や刑事訴訟法の法律案を作成や,地検や高検の業務をサポートや,外国との捜査協力などを行っています。

詳しい仕事内容は法務省ホームページで確認してもらえればと思います。

では,次に,最高検の仕事内容について見ていきたいと思います。

最高検の仕事内容

最高検の仕事についてですが,最高検には以下の部局があります。

  • 事務局
  • 総務部
  • 監察指導部
  • 刑事部
  • 公安部
  • 公判部

最高検の部局は地検の部局と変わりませんので,地検との相違点は,基本的に扱う事件のみとなります。

刑事事件の第一審は地方裁判所になりますが,上訴(公訴・上告)によって最高裁で審判する刑事事件もありますので,最高検ではそのような事件のみを担当します。

事件の種類が違うだけですので,基本的には地検や高検での仕事と同じになりますので,詳しくは最高検ホームページで確認していただければと思います。

では,次に,東京に異動になった場合の待遇について見ていきたいと思います。

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東京異動による給与待遇について

東京異動による給与面での待遇についてですが,地域手当本府省業務調整手当昇給幅について見ていきたいと思います。

地域手当

まず,地域手当についてですが,勤務地が東京になるので20%となります。

そのため,所属庁が東京地検・東京高検以外は,地域手当が上がることになります。

では,具体的に地域手当がどれくらい上がるのか,所属庁の地域手当別に見てみたいと思います。
※基本給は公安(二)2級4号俸(月額23万600円)として算定

支給割合 地域手当額 20%との差額
  0%         0円 +46,120円
  3%   6,918円 +39,202円
  6% 13,836円 +32,284円
10% 23,060円 +23,060円
12% 27,672円 +18,448円
15% 34,590円 +11,530円
16% 36,896円 +  9,224円
20% 46,120円 +     0円

このように,所属庁の地域手当が小さければ小さいほど,東京に異動した際の地域手当額は大きくなります

ちなみに,地域手当には異動保障というものがありますので,東京から戻ってきた1年目は地域手当20%を貰うことができます。

詳しくは下記の記事の「地域手当の異動保障(参考)」をご確認ください。

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本府省業務調整手当

次に,法務省や最高検に所属すると,本府省業務調整手当という手当が貰えます。

手当額は職務の級によって異なり,以下のとおりとなります。

職務の級 手当月額
一級   7,200円
二級   8,800円
三級 17,500円
四級 22,100円
五級 37,400円
六級 39,200円
  七級以上 41,800円

ちなみに,ストレートに昇格すると4年目で2級,8年目で3級となりますので,2級・3級の手当月額を参考にしてもらえればと思います。

【最大のメリット】昇給

次に昇給についてですが,国家公務員は,1年に1回,人事評価によって昇給する号俸が決まります。

地検所属だと通常は4号俸の昇給になりますが,法務省や最高検所属だと,なんと最低でも6号俸の昇給となります。

最低でも6号俸の昇給なので,4年間勤務する内の何年間かは8号俸昇給ということもあり得ます。

そのため,ずっと地検で勤務している人と東京で4年間勤務した人とでは,昇級スピードに大きな差が生じることになります。

では,実際に4年間で,地検でずっと4号俸しか昇給しなかった人と,東京で6号俸昇給2回・8号俸昇給2回した人を比べて,どれくらい基本給に差が生じるか見てみたいと思います。
※公安(二)2級4号俸(月額23万600円)からスタートとして算定

  • 地検4年間で毎年4号俸昇給
    2級20号俸:俸給月額256,400円
  • 東京4年間で各2回6号俸と8号俸昇給
    2級32号俸:俸給月額270,600円
    →差額:14,200円

このように,地域手当やボーナスの算定基礎となる基本給に大きな差が生じることになります。

また,2級から3級に昇格する際は,昇格前の号俸が基準となりますので,仮にこの翌年に3級に昇格した場合は以下のようになります。

  • 2級20号俸から3級に昇格
    3級  4号俸:俸給月額266,600円
  • 2級32号俸から3級に昇格
    3級16号俸:俸給月額283,700円
    →差額:17,100円

このように,3級に昇格した際にさらに差が生じることとなります。

ですので,出世に興味がある方は,若手の内に東京異動を是非希望してみてください

ちなみに,副検事任官時の俸給月額の算定方法は,任官前の検察事務官時代の俸給が基準となりますので,副検事志望者の方も東京に異動するメリットは大いにあります。

副検事については以下の記事で紹介していますので,興味のある方は是非見てください。

副検事について【なり方・給料などを徹底解説】こんにちは。元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。 今回は,公務員受験生にあまり知られていない...

では,最後に,同じ東京異動の中で,法務省と最高検のどちらがいいか比較してみたいと思います。

法務省と最高検の比較について

同じ東京への異動ですが,法務省と最高検のどちらがいいか,給与面と仕事面で比較してみたいと思います。

給与面での比較

まず,給与面での比較ですが,実は,法務省勤務だと俸給表が公安職(二)から行政職(一)の俸給表に変更してしまいます。

最高検だと公安職(二)のままなので,残業代などを考慮しないで給与面を比較すると,最高検の方がいいと言えます。

仕事面での比較

次に,仕事面での比較ですが,法務省勤務の方が確実に激務となります。

最高検では,基本的に地検で行う業務と同じであることに対し,法務省では,国会対応や予算・決算業務など,高度で専門的な業務を行わなければならないため,拘束時間と仕事量の面で激務となってしまいます。

そのため,経験ややりがいを考慮しないで仕事面で比較すると,最高検の方がいいと言えます。

  • 法務省は行政職(一)に変わるが,最高検は公安職(二)のまま。
  • 最高検に比べて法務省は激務

公安職(二)のままで,地域手当が20%で,本府省業務調整手当も貰え,昇給幅も大きいので,お勧めは最高検勤務ですね。

もちろん,法務省の仕事にはとてもやりがいのある仕事が多いので,行政職(一)にはなってしまいますが,興味のある方は是非希望を出してもらえればと思います。

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おわりに

今回は,検察事務官の異動の内,法務省と最高検への異動について紹介しました。

実際に検察庁で働かないと知り得ない情報になりますので,公務員受験生の方は,是非志望先を選ぶ参考にしてもらえればと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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