こんにちは。
元検察事務官の検察辞太郎(やめたろう)(@moto_jimukan)です。
本記事では、地方検察庁の官庁訪問&採用面接について詳しく解説します。
検察事務官になるための最大の関門になるので、地方検察庁志望の方は官庁訪問が始まる前に必ずご確認ください。
検察庁の官庁訪問&採用面接の全体像
検察事務官になるには、国家一般職試験の最終合格に加え、地方検察庁からの「内々定」を獲得しなければなりません。
そのための選考プロセスが「官庁訪問」と「採用面接」です。
この2つはそれぞれ別の目的があり、官庁訪問は「採用面接に呼ぶ人物を見極める場」、採用面接は「最終的に内々定を出すか判断する場」となります。
- 官庁訪問:
1次試験合格発表後~最終合格発表まで - 採用面接:
最終合格発表後~随時実施
それでは、検察庁の官庁訪問と採用面接の全体像を把握するために、それぞれの内容や注意点について順を追って解説していきます。
検察庁の官庁訪問とは?
官庁訪問とは、地方検察庁の人事担当者が受験生と実際に顔を合わせ、人物評価を行うステップです。
評価されなければ「採用面接」に進むことはできません。
そこで、官庁訪問に備えるために、実施形式と実施回数等について順に見ていきましょう。
なお、各地方検察庁のHPリンクや庁訪問情報を下記記事にまとめているので、是非ご活用ください。

官庁訪問の実施形式
官庁訪問の実施形式は、地方検察庁によって異なります。
基本的には、人事課の職員や幹部職員との個別面談が中心ですが、地方検察庁によっては集団討論(例:名古屋)や作文試験(例:東京)が行われるケースもあります。
「選考とは無関係」と言われた雑談中の態度や言動も、実際には評価対象になり得る。
※特に他の受験生とのやり取りには要注意
なお、官庁訪問が複数回実施される場合、回を重ねるごとに面談する職員の役職が上がっていくので、面談者に応じた受け答え方も重要なポイントとなります。
官庁訪問の実施回数
官庁訪問の実施回数も地方検察庁によってばらつきがあります。
一般的には、小規模庁は1回程度、大規模庁では3~4回に及ぶこともあります。
訪問の間隔についても注意が必要で、通常は次回訪問は翌日以降に設定されることが多いですが、その日のうちに2回行われる(例:横浜)パターンも存在します。
- 面談終了後に直接言われる
- 数時間後or翌日以降に電話で伝えられる
なお、次回訪問の案内は当日か翌日が一般的ですが、辞退者の発生などで数日後に連絡が来る場合もあるので、焦らず待つことも大切です。
官庁訪問の内々定の有無
原則として、官庁訪問期間中に内々定を出すことはできず、正式な内々定の解禁は最終合格発表日とされています。
しかし、実際には内々定を出す地方検察庁(例:東京、横浜など)もあるのが実情です。
そのため、SNSなどで他の受験生の「内々定報告」を目にすることもあるかもしれません。
ですが、一喜一憂しても自分にできる準備は変わりませんので、気持ちを強く持ち、目の前の官庁訪問に集中することが大切です。
官庁訪問期間中に内々定を受けた場合でも、国家一般職試験の2次試験(人事院面接)ではその事実を口外してはいけない。
→人事院の官庁訪問ルールに反しているため
検察庁の採用面接とは?
地方検察庁の採用面接とは、事務局長、首席捜査官、人事課長など幹部職員が内々定を出すかどうか最終判断する場であり、検察事務官になるための最後の関門です。
「採用面接に呼ばれた=内々定確定」ではないため、最後まで気を抜かずに臨む必要があります。
面接は、基本的に「受験生1人:幹部職員数名」の個別面談形式で行われます。
官庁訪問で内々定が出ている場合、採用面接は形式的に行われるだけのこともあれば、そもそも実施されないこともある。
→通常、最終合格確認後の連絡で詳細を説明される。
また、採用面接は、通常、国家一般職試験の最終合格発表日に実施されますが、面接時間が午前と午後に分かれている場合には注意が必要です。
というのも、午前の受験生で採用予定数に達してしまうケースがあるため、午後の面接は補欠的な位置づけとされることがあるからです。
そのため、仮に複数の官庁から採用面接に呼ばれている場合は、第一志望の地方検察庁の面接を午前に入れることを強くおすすめします。
検察庁内々定の対策とポイント
官庁訪問や採用面接で「内々定」を獲得するには、「検察事務官に特化した対策」が非常に重要です。
しかし、どのように対策すればよいのか、誰もが手探りになりやすいのがこの段階です。
そこで、元検察事務官としての経験をフルに活用し、実際に評価される志望動機・回答例・人物像などを下記のテーマ別にまとめました。
志望動機の考え方に悩んでいる方へ

検察庁特有のQ&Aを知りたい方へ

検察庁へのアピール方法を知りたい方へ

社会人経験者向けの対策を知りたい方へ

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ここまでで、検察庁の官庁訪問&採用面接の全体像は抑えられたと思いますので、次の章では受験生が悩むよくある質問について回答していきます。
官庁訪問&採用面接のQ&A
地方検察庁の官庁訪問&採用面接に関して、受験生からよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
元検察事務官の経験をもとにお答えしているので、細かな不安や疑問の解消にぜひお役立ててください。
官庁訪問の服装は?
官庁訪問や採用面接では、クールビズ期間中であればノージャケット・ノーネクタイで問題ありません。
検察庁は厳密な公安系ではないので、過度に気を使わず、無理のない快適な服装で面談に臨みましょう。
ただし、実際の職員と違い、受験生にはよりフォーマルな印象が求めらえるため、清潔感のあるクールビズを意識してください。
長袖シャツの腕まくりはNG。
→暑さ対策としては半袖シャツ推奨。
訪問カードは手書き?PC?
最近は、官庁訪問カード等の入力用フォーマットを用意する地方検察庁が増えており、PC入力でまったく問題ありません。
ポイントは読み手が読みやすいかどうか。
達筆に自信がある場合を除き、PC入力の方が無難で伝わりやすいでしょう。
なお、入力可能な文字数が多く、余白が目立つフォーマットでは、改行を工夫し、読みやすいレイアウトを意識してください。
説明会参加者の囲い込みは?
民間就活でありがちな「説明会参加者の囲い込み」ですが、地方検察庁では一切ありません。
そもそも、説明会への参加は内々定の必須条件ではないため、参加の有無や回数だけで有利・不利になることはありません。
実際、私自身も説明会に参加せずに内々定を得ているので、検察事務官に興味があれば、気負わず官庁訪問に臨んでください。
試験の順位は関係ある?
地方検察庁では、国家一般職試験の順位は採用評価に一切関係はありません。
あくまで人物重視の選考であり、内々定を得られるかどうかは、官庁訪問と採用面接の評価が全てです。
受験生の順位は、最終合格者名簿に記載される段階で初めて明らかになるため、官庁訪問の時点で受験生の成績は把握できない。
実際、最終合格ギリギリの順位で内々定を得た人も少なくないので、順位にとらわれすぎず、目の前の官庁訪問に集中しましょう。
おわりに
今回は、地方検察庁の官庁訪問&採用面接についてご紹介しました。
検察事務官になるための最重要ステップですが、正しく対策すれば必ず道は開けます。元検察事務官としての私の経験が皆さんのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
さらに詳しい面接対策や回答例については、以下の記事もぜひご覧ください。
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